約 1,893,898 件
https://w.atwiki.jp/zensensyu/pages/3225.html
シャアの演説 360 :水先案名無い人:2015/01/11(日) 22 07 18.12 ID UXqcDHqp0 逆襲のシャア シャアの演説 私の父、虎殺しが総合格闘技、 すなわち投げまくりのムエカッチュアーを地球に要求したとき、 真の護身はパナマの鉄拳に打撃対策された! そしてそのレスリングの神様一党は特攻隊長をかたり、 地球にバーリ・トゥードをしかけたのである! その結果は炎の虎が知ってるとおりバウンサーの敗北に終わった! それはいい! しかしその結果達人は増長し!ヘヴィ級は腐敗し! ピットファイターのような反ムエタイ運動を生み! 柔術の本場をかたる説明不要の跳梁ともなった! これが超実戦柔術を生んだ歴史である!! ここに至って私は人類が今後、絶対に思いきり殴り思いきり蹴らないようにすべきだと自分を試したのである!! それが紐切りを死角に落とす中国四千年の真の目的である!! これによって燃える闘魂の源である地球に居続ける医者を粛清する!! 諸君!横綱の道を拓くため、デンジャラス・ライオンのための喧嘩師を手に入れるために!あと一息! 鋼鉄人の武術空手を私に貸していただきたい! そして若き王者は……超豪華なリザーバーの元に召されるであろう! 関連レス 361 :水先案名無い人:2015/01/11(日) 22 46 02.34 ID AxZpAxyU0 よくまとまってるけどわけわかんねぇw 362 :水先案名無い人:2015/01/12(月) 00 17 45.82 ID Z+b62jkg0 >ピットファイターのような反ムエタイ運動 ジャック兄さんへの風評被害はよさないかw 363 :水先案名無い人:2015/01/12(月) 11 23 59.80 ID H4l2CIYX0 結局何が言いたいんだw 364 :水先案名無い人:2015/01/13(火) 00 04 03.85 ID C0wMRUkn0 元ネタ知らなくて済まんが シャアの演説って、それ自体が 「諸君 私は○○が好きだ」 みたいな改変テンプレなのかな 365 :水先案名無い人:2015/01/13(火) 00 24 36.71 ID LfEQr1nC0 少佐演説と比べると知名度は全然低いがガンダムファンならわかる人が多い程度 改変の元ネタとしてはあまり見ない コメント 名前
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/535.html
前へ / トップへ / 次へ アルビオンの首都、ロンディニウム。 その郊外にロサイムという町がある。王立空軍の工廠として有名な町である。巨大な煙突立ち並ぶ製鉄所、広大な木材置き場、 兵器工廠……ハルケギニア最強を唄われるアルビオン空軍の要である、ということはすなわちアルビオンの生命線であるというこ とでもある。 そこにひときわ目立つ大きな建物がある。空軍の発令所だ。かつて王立空軍の頭脳であったこの建物も、戦争終結によりレコン・ キスタに占有されてしまい、今は三色旗が翻っている。さらにひときわ異彩を放つのが、テントに覆われた巨大戦艦だ。レコン・キスタ は鹵獲した戦艦「レキシントン」を改装中なのである。 現在、ロサイムの町は完全封鎖体制、戒厳令の真っ只中にあった。 通りを歩くのは巡回する警備兵のみである。 その警備兵を見ていると妙なことに気づく。表情に生気がないというか、顔が妙に青白いのである。しかも、このハルケギニアでは ありえないことに、機関銃らしきものを首からぶら下げているではないか。 警備兵の動きをさらによく見ていると、ある建物を中心にして警戒していることがわかるだろう。それは見た目何の変哲もない建物 である。もともと空軍の戦艦の整備を担当していた、この街ではごくありふれた工房の一つに過ぎない。 中に入っても、兵士がただならぬ様子で詰めていることを除けば、ただの工房にしか見えないだろう。だが、その工房の地下が問題 であった。工房の地下室にエレベーターが隠されている。そのエレベーターは地下50mにあって、水爆の直撃にも耐え切れるだけの 防御力をほこる秘密基地へと繋がっていた。 すなわち、この工房はヨミの秘密基地への入り口の一つであった。 現在その秘密基地はフル稼働中である。何かの胴体を思わせるものが次々と運ばれてくる。装甲にスクウェア級のメイジが数人 がかりで固定化の魔法をかけている。見たこともない複雑な回路が運ばれてきては、竜の頭部を思わせるもの、人間の頭を模した ようなものにつけられている。 「なんとも大きく、頼もしいものですな。これが完成した暁には、さすがの3つのしもべも敵ではないでしょう。」 アルビオンの新たなる指導者の地位に着いた、オリヴァー・クロムウェル皇帝は、供の者を引きつれその工事を遠方からはるばる やって来た1人の男に誇らしげに解説していた。 黒い、緩やかな衣に身を纏った男。顔の真ん中にX印の傷痕が残っている。黒く長いあごひげを蓄え、眼光は稲光のようである。 ヨミだ。 「とうとうV2計画も大詰めだ。このぶんだと、あとひとつきもあれば、計画は完了するだろう。」 満足げに工房を見学するヨミ。その顔には自信と余裕がみなぎっている。 「V2計画の進捗状況については、満足できるものであった。あとはトリステイン攻略についてだが…」 「それは、このあとの会議にて報告させていただきます。」 まるで中国人のように礼をとるクロムウェルに「うむ。」と返すヨミ。アルビオンでは、普通このように拳と掌を合わせるような礼をとる ことはない。いったい、なぜ。 「それではV2作戦の状況、およびA計画についての報告、血笑烏作戦についての会議を行う」 ヨミがおごそかに宣告し、着席する。クロムウェルが威厳に満ちたようすで続く。他の人間も次々に着席する。 クロムウェルの背後にはフーケと、ペド、そして幾人かの姿がある。中にはフードを目深にかぶった人間も。 クロムウェルが、「まずはV2計画の進捗状況について説明いたします。」と起立し、挨拶をする。技術主任、と呼ばれた男が前に 出て、モニターを示しながら説明を始める。 「V2作戦はご存知の通り、ロプロス計画を発展させた計画であります。」 映像が移り変わる。そこにかつてロプロス計画によって生産され、バビル2世と3つのしもべを苦しめたV号が映し出された。 「V号はみなさまご存知の通り、ロプロスと互角の力を持っています。ごらんのようにロプロスの体当たりにびくともせず、ポセイドンの レーザー光線をも受けつけません。」 さらに切り替わり、しもべの攻撃をものともせぬ姿があらわれる。 「さらに頭部から超高熱線を放ち、ポセイドンを尻尾で子ども扱いします。腹部からは爆弾を投下でき、サルダン国はじめ周辺国に 多大な成果を与えました。ですが……」 さらに場面は切りかえって、苦しむ搭乗員の姿が映し出された。 「ロプロスの超音波振動攻撃により、搭乗員はヨミ様を除き全員気絶。最終的には…」 画面には爆発炎上を起こすV号。 「爆弾投下口をレーザーで狙われ、墜落しバベルの塔に激突しました。また、同じようにここからロデムに進入され、内部のコンピュー ターを狂わされてしまい、最終的には自爆を余儀なくされました。」 おっほん、とセキをする技術主任。 「以上から、我々はV号の弱点であった、『搭乗員』『爆弾投下口』を排除し、簡略化。さらに効果の高かった『超高熱線』『体当たり』 を強化すべく研究に励みました。結果、超高熱線は特殊なマジックアイテムの使用により威力が1.7倍に、体当たりは『固定化』に よって2.8倍にまで上昇しました。このデーターを用い、量産型V号、すなわちV2号ドラゴンの開発に取り組みました…。」 映像は黒色をした、まさにドラゴンというべき機体に移り変わった。頭にはユニコーンのような角があり、顔は猛々しい。 「これは艦船護衛型のFタイプですが、都市攻撃型のBタイプは爆撃も可能です。また、V号の攻撃に加え、魔法の使用により火炎 放射を口から行うこともできます。操縦方法は原則頭部の人工頭脳によって自動操縦によりおこないます。」 以上です、と礼をすると全員が一斉に拍手をする。 「見事だ。」と満足げなヨミ。 「それで、現在までの生産状況は?」 「現在13体が完成済みです。ひとつき後までには、あと5台は可能でしょう。」 「親善訪問へは何体が間に合いそうかね?」とクロムウェル。 「15体はまちがいなく出動可能です。」 ヨミがにやりと嗤う。 「ふっふふ。この世界で恐れるものはバビル2世とそのしもべのみ。だが、これで空のしもべ、ロプロスは問題ではなくなった。よし、 ではサンダーはどうなっている。」 はっ、と会釈しさらに画像を変えさせる技術主任。映し出されたのは、ポセイドンだ。 「これはご存知のように海のしもべポセイドンです。アルビオンはごぞんじのように空に浮かぶ国。他国に侵略しようとすれば、地上に 兵が降りて、その上で都市を制圧する必要があります。空の航路はドラゴンが確保するとして、問題は地上に降りた兵です。いくら 強力な兵隊やメイジであっても、ポセイドンにはおそらく歯が立たないでしょう。」 そこで…とポセイドンの横に巨大ロボットを表示させる。 「ポセイドンに対抗しうるものとして、我々は巨大ロボットの開発を行いました。ただ、現在の我々の技術ではポセイドンを超えるロボット の開発は不可能である、と判断しました。そこで、我々は量産により、多人数でポセイドンに対抗することを考えました。」 ポセイドンの横に映し出されたのは、まるで古代ギリシャの兵隊のような姿をしたロボット。 「さらに空を飛べないポセイドンに対抗すべく、V2号サンダーは風石を装備し、ある程度の飛行能力を持ちます。これはアルビオンの 地形上の理由からも必要な装備でした。風石は30分で交換可能となっており、作戦に備えて現在量産中であります。また、風石は V2号ドラゴンにも装備されており、移動をジェット噴射、浮遊を風石が行うことで、搭乗者のいない人工頭脳兵器ならではの、アクロ バティックな動きが可能となっています。攻撃手段は、魔法を利用した全身からの発熱、格闘となっています。」 満足げにヨミが頷いた。 「これでポセイドンも問題外となった。あとはロデムだが、ロデムもサンダーで充分に対抗できるだろう。そのために発熱機能を持た せたようなものだからな。」 「次はA計画についてクロムウェルから発表します。」 立ち上がり、技術主任と入れ替わってモニターの傍に立つクロムウェル。 「おほん。さて、A計画、すなわちアルビオン奪取計画ですが、王党派の駆逐に完全に成功したものの、いくつかの問題が出てい ます。」 「最後の攻防戦で我々に多大な被害が出ているというあれか」 「はい。200ばかりの兵が篭るニューカッスルの城を、念を入れて5万の兵で攻め立てました。しかし、連中は火薬を用いて城を爆破、 そのどさくさにまぎれて脱出し、亡命政権を作りました。公式には我々は王党派が最後まで抵抗したため、こちらにも甚大な被害が 出たとしています。そのため連中を無視していますが、こちらに工作活動を行っているという情報もあり、多少手を焼いています。 が、内部の不穏分子の粛清も進んでおりますので問題はないかと。」 「問題はない?」 ピクリ、とヨミの額が動く。 「問題がなくはないだろう。2万以上の兵がニュー・カッスルでは犠牲になったというではないか。おまけに呂尚も行方不明と聞く。 その上で部下をうしなうような行動はあまり感心できんな。」 クロムウェルの顔が青ざめた。 「で、ですが、ニューカッスル攻略の指揮を執っていた呂尚様はヨミ様から…」 「それはそのとおりだ。ゆえに犠牲に関してはおぬしを責めはしない。だが、犠牲者についてなんの感慨も抱かず、おまけに部下を 殺していることを自慢するような態度は感心できない、ということだ。」 恐縮し縮こまったクロムウェルが応える。 「も、もうしわけありません。今後、改めます…」 だが、クロムウェルの命令は、自分たちの目の上のたんこぶを処分しようとする部下たちに無視される形となってしまう。新政権ゆえ の猟官意識が起こした悲劇であった。 「だが、それ以外は完璧と言ってよいできだ。みごとだ。」 ヨミの賞賛に、あっというまに豹変し喜色を浮かべるクロムウェル。 「ありがとうございます。血笑烏作戦にも全力をあげさせていただきます。」 「ではその血笑烏作戦について聞こうか。」 「はい。では続けて説明させていただきます。まずは皆様、この地図をご覧ください。」 モニターにハルケギニアの地図が映し出された。その上に赤線が引いてある。 「これはアルビオン大陸の移動経路を示しています。ご覧の通り、アルビオンは地上に接点がありません。ほぼ唯一の経路というの は、ラ・ロシェールという港町です。ですが、ここは山中にあり、守るに易く攻めるに難しい町です。重要拠点ということもあり、常に 兵が警戒していますし、万一バビル2世がここを守れば我々の被害は甚大となるでしょう。そこで……」 地図が拡大された。ラ・ロシェールのとなり、タルブと描かれた村が映し出された。 「ここ、タルブに部隊を降下させようと考えています。ここは広大な草原が広がっており、身を隠す場所はなく、攻めるにたやすいと いえるでしょう。また目的地のラ・ロシェールにほど近く、この村を占拠し、地上と空からラ・ロシェールを攻め落とすのが、作戦の おおまかな概要です。」 「本来ならばSBC基地からラ・ロシェールに打って出、空との2面作戦をする予定であったな。」 「はっ。ですが、ご存知のようにSBC基地はバビル2世によって完全に破壊されました。そのための作戦変更です。トリステインは 始祖の祈祷書もあり、ハルケギニア進行においても重要な場所にあります。GR計画のためにも、ぜひとも落とさなくてはいけません。」 「またしてもバビル2世か。どこまでもわしの前に立ちふさがる男よ。」 だが、と力強くヨミは立ち上がった。 「だが、今回はわしがバビル2世の相手をする。そこで決着をつけてやろう。」 そして指をつきたて、部下に指示をする。 「よいか。バビル2世はおそらくまだこの世界の秘密に気づいていないはずだ。新月の2日前から超能力をなるべく使わせろ。その ために被害がでてもかまわぬ!よいな!」 全員が起立し、ヨミの命令に応えた。 オスマンは王宮から届けられた一冊の本を、ルイズに渡しながら 『どう見ても、まがい物じゃなあ』 と思っていた。なにしろ文字さえ書かれていないのだ。噂には聞いていたが、まさか本当に真っ白と思っていなかったのである。 「これは?」 怪訝そうに本を見つめるルイズ。なんとも言いにくいな、と思うオスマン。 「始祖の祈祷書じゃ。」 「始祖の祈祷書?これが?」 王室に伝わる伝説の書物。国宝のはずだ。わざわざ召喚して、そんなものを渡されルイズは戸惑っていた。 そんなルイズに噛んで含めるように王族の結婚式の作法を説明してやるオスマン。 「というわけで、姫は巫女に、ミス・ヴァリエール、そなたを指名したのじゃ。」 「姫様が?」 「その通りじゃ。巫女は式に備えて、この祈祷書を肌身離さず持ち歩き、詠みあげる詔を考えねばならん。」 そのあと名誉なことだぞ、とルイズは説得されていたが、ちっとも聞いてはいなかった。なにしろ幼いころ共に過ごした姫様が、自分を 式の巫女に選んでくれたのだ断る理由などない。 こうして、ルイズはゲルマニア皇帝とアンリエッタ王女との結婚式の巫女役に選ばれ、始祖の祈祷書を手に入れたのであった。 「始祖の祈祷書だって?」 自分の頬をつねるバビル2世。夢ではないかと思った。なにしろ、デルフリンガーを脅して得た情報によると、虚無の魔法を目覚め させるのに始祖の祈祷書とやらが必要だと知っていたからだ。その本が、よりによって虚無の魔法使いかもしれない少女の手に 握られているのだから。 「そうよ。王女様の結婚式で、わたしは巫女役になって詔を読み上げるの。それに必要ってわけよ、この本が。」 えっへんと胸を張るルイズ。よほど光栄に感じているのだろう。 「で、その本を読んでみたのかい?」 高鳴る胸を押さえながら聞くバビル2世。さすがにヨミがいる以上、いますぐ帰るわけには行かないが、いずれ帰らなくてはならない。 その鍵が、目の前にあるのだ。 「読んだかいって……言われてもね。」 本をめくってバビル2世に示すルイズ。 「……真っ白?」 「そうよ。前にも説明したでしょ。王室に伝わる祈祷書は真っ白だって。」 やれやれと肩をすくめるルイズ。たしかに、聴いた記憶がある。 「……で、特殊なメガネや道具はなかったのかな」 「この本しか渡されてないわ。」 あっさりバビル2世の希望を打ち砕くルイズ。ガクッとバビル2世は肩を落とした。 まあ、そんなにあっさり都合よくなにもかもうまく行くわけはないか。そう考えて、気をとりなおすことにした。あとでデルフを脅して、 どうやって読むのか聞けばいい。それで読めなければ、贋作ということだろう。 「で、詔を考えなきゃいけないんだけど……」 「ぼくはわからないよ。」 「でしょうね。異世界の人間だし。」 「残月なんかどうだい?」 仮にも王族、仮にももと愛し合った人間。あるいみロマンティックだ。きっといいものを考えてくれるはずだ。 「却下。」 吐き捨てるように却下された。 「あんな色情狂を頼るなんてお断りよ!」 おっぱいフェチはゲラウトヒア。そう、ルイズの目が語っていた。 「なら孔明はどうだい?仮にもブリミルの使い魔だったらしいじゃないか。」 「それなのよね。ブリミル様がどんな人か聞こうと思って聞いていないし、いい機会と思って探したんだけど……」 首を振って応えるルイズ。 「どこにもいないのかい?」 「そうなのよ。あのヒゲ親父、また街をほっつき歩いてるのかしら…」 ブツブツ文句をたれるルイズ。おそらく情報収集をしているのだろう、と思いバビル2世もとやかく言わなかった。 「……コウメイ様。ウェールズさまがよこしてくれた、平民のあなただからこそ言います。」 ここはトリスタニアの王城。アンリエッタの私室である。アンリエッタは、ここ最近何度も孔明を極秘裏に召喚していた。 「わたしはもう、魔法を使う人間が信用できなくなってきています…」 悲しそうに、アンリエッタは言う。自分が使者として選んだ人間がよりによって裏切り者で、しかも愛するウェールズを殺したと思って いるのだ。かなり、ショックだったのだろう。 「しかし、この国は始祖ブリミルから伝わるメイジの国。わたしの周りの信頼できる人間は、みなメイジ。そんなかたがたにメイジは 信用できない、などと誰がいえましょうか。」 その言葉を黙って聞いている孔明。これまでは、孔明に話す内容は全て雑談か、ルイズたちの様子ぐらいであった。何度目かの招き で、ようやく信頼できると確信したのだろう。アンリエッタは本音を話し出している。 「私は今、平民を貴族に上げようとすら考えています。それならば一気に悩みが解決いたします。しかし、理由もなく貴族の列に加え ては、メイジたちの反発は必至……。なにか、良い方法はないでしょうか……。」 にっこりと嗤い、孔明は頷いた。 「私のような人間に、そこまで打ち明けていただけるとは、恐悦至極。この孔明でよければ、ぜひお力添えにならせていただきます ぞ。」 優雅に一礼する孔明。 「ですが、まずは貴族に上げるに足る人材を見つけることが先決ではないですかな?すでに、心当たりはあおりかな?」 「……いえ、それは……」 ふむ、と首を斜めにしてアンリエッタをジッと見る孔明。やがて、口を開いて 「よろしい。この孔明、全力を挙げて貴族にするに足る人材を在野から見出してきましょう。その上で、アンリエッタ様自身が、自らの 目で、己が信用できるか否か、お試しくだされ。」 「そうして、いただけますか?」 はい、と答える孔明。 「また、貴族に素直にあげるに足る機会の件もなんとかいたしましょう。」 アンリエッタは、素直に頼もしさを感じていた。やはりウェールズ様がよこしてくださったお方だわ。と感激さえしていた。 簡単に騙されやすい王女様であった。 前へ / トップへ / 次へ
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/4572.html
前ページ次ページ鮮血の使い魔 クロムウェルの天幕を訪れると、見張りの兵士が留守を告げた。 こんな夜遅くにどこに行っているのか? 兵士も行き先を知らないようだった。 不審に思い、彼女はクロムウェルを探して歩き回る。 そして。 「こと……のは……?」 「ええ。奇妙な名前と服装の平民で、ワルド様にお仕えしていらしたとか」 「……その女はどこに?」 「あちらの天幕をご使用していらっしゃいますが」 「そう」 その会話が成されている頃、言葉は? 「こんな時間に、どちらへ?」 巡回中の兵士に捕まっていた。 すぐ後ろ、天幕の出入り口を潜ればクロムウェルの死体がある。 一歩でも踏み入られたら最後、兵士から武器を奪って力ずくで逃亡するしかない。 どう殺すかを考えている言葉に無用心に近づいた兵士は、 衣服の乱れと火照った身体に気づき、天幕の中で何があったかを想像する。 その想像は半分だけではあるが正解であった。 兵士の視線が、シャツから覗く胸の谷間へと落ち、ごくりと唾を飲む。 「……の、喉が渇いて、水を……」 行為により喉が渇いてる事は事実だったし、兵士も不審には思わなかった。 「そ、そうでしたか。よろしければお持ちしますが」 「いえ、夜風にも当たりたいので、自分で……」 「でしたら水場までご一緒しましょう」 色香を漂わせる言葉をもうしばらく近くにいたいという下心と、 客人を守らなければならないという職務の両方で兵士は申し出たのだが、 言葉は一刻も早くロサイスから逃亡しフーケと合流したかった。 約束の時間は、日が沈む時間と、昇る時間の両方。 つまり早ければ今日の夜明けには合流できる。急ぎたかった。 「申し訳ありません……少し、一人になりたいんです」 その一言で、兵士の想像は完成した。 (深夜、彼女の天幕を訪れるクロ……えーと、お偉いさん。 いい生活をさせてやるとかどうとか言い包めて身体を要求。 平民がお偉いさんに逆らえるはずもなく、散る純潔。 傷心の少女は気晴らしに、一人夜風に当たりに行く……そういう訳だな!?) 目頭が熱くなるのをこらえながら、兵士は「ではお気をつけて」と言葉を見送った。 そのまましばらくその場に立ち尽くし、天幕の中の出来事を妄想していると、 フードをかぶり顔を隠した小柄な少女がやってきた。 どういう役職なのかは知らないが、クロムウェルの客人であるため、無礼があってはならない。 「ここが、妙な名前と服装の平民の天幕?」 「え? あ、はい。コトノハ様の天幕です」 「そう」 それだけ聞き、フードの少女は天幕に入ろうとした。 「あ、しかしコトノハ様は現在外出中にございます」 構わずフードの少女は天幕の中を覗き込み、濃密な血の匂いに軽いめまいを覚える。 匂いが外に漏れぬよう素早く中に入り、ベッドの上で仰向けに眠っている男の姿を確認する。 ピクリとも動かない。近づく。全裸のクロムウェル。しわくちゃで赤黒く濡れたシーツ。 死んでいる。 傀儡を失ってしまい、少女は真の主に報告すべきか一瞬だけ迷った。 しかし、その前に、どうしても、確かめたい。報告するのはそれからでいい。 「桂、言葉……」 少女は正確な発音で言葉の名前を言った。ここでは明かされていない苗字を含めて。 酷く喉が渇いていたため、本当に水場に行こうかとも考えた。 しかしロサイスに留まれば留まるほど、クロムウェル殺害が発覚する可能性が高まっていく。 人目を忍びながら、ロサイスの外壁までたどり着く。 門には当然、門番がおり、呼び止められてしまう。 かといって外壁を登るのは、仮にガンダールヴの力を使っても難しいだろう。 どこかに抜け道でもないものか? いっそ強行突破でもしてしまうか? いずれにしろ武器を手に入れておきたい。今の自分は無力な小娘だ。 「そこで何をしているの?」 突如背中から声をかけられ、言葉はポケットに手をいれナイフを掴んだ。 「……道に、迷ってしまって」 微笑を浮かべて振り返ると、そこにはフードを深くかぶって顔を隠した少女。 背は言葉よりも低く、年齢は中学生程度に見える。 「クロムウェルを殺したの?」 「……何の事か解りません」 殺すか。しかし武器を持っている様子はない、女官? いや、メイジか? 杖なら隠し持てる。 だとしたらやっかいな相手だ。 メイジと素手で戦って勝ち目は無いし、万が一勝っても武器は得られない。 そもそも騒ぎになった時点で、兵士達が駆けつけてきて袋のねずみ。 先手を取って、一撃で殺すしかない。 この距離で? 大またでも三歩。その間に杖を抜かれ、駄目だ、間に合わない。 「アンドバリの指輪は」 「何を言っているのか解りません」 フードの中で、少女の額がわずかに光った。 「左のポケット」 なぜ指輪を入れている場所が解ったのか。 このままではどんどん不利な状況に追い込まれるだけだが、今動いたら返り討ちに合うのも事実。 例え不利になったとしても耐えるしかない。隙が生まれるのを待つしかない。 「……狙いは、最初からアンドバリの指輪だったの?」 どうせもうバレているのだから、下手に嘘をつき続けるよりも正直に答えるべきか。 「……そうです」 「指輪の力を知っているの?」 「死んでしまった人を生き返らせられる……ですよね」 「……。指輪を手に入れたのは、虚無の正体を暴くため?」 言葉の事情を知らない側から推理するなら、なるほど確かに妥当な答え。 どうするか。 言葉は世界<ハルケギニア>のすべてを裏切った。 まだ手を差し伸べてくれる人はいるけれど、もう自分はその手を掴むつもりは無い。 利用できるなら利用するだけ。 でも。 誠だけは裏切らない。裏切れない。 だからといって、ここで嘘をついたとして、誠を裏切ったとはならないだろう。 でも誠に関する事で嘘をつくのは、純粋に嫌だった。 「生き返らせたい人がいるんです」 「……誰を?」 「……誠君を」 「ま、こ……?」 どうしたのだろうか。フードの少女は狼狽し、致命的な隙を作りながらよろめいている。 殺せる、と思いながらも予想外の反応に言葉は眉をひそめた。 「誠君を知っているんですか?」 「……どうして、その人は死んだの?」 「殺されたんです」 「誰に……!?」 名前を言った。 膝が砕け、その場に崩れ落ちる少女。 まさか、この少女はあの女と関係のある人物? だとすれば言葉同様、地球から召喚された、虚無の使い魔? ――ヴィンダーやミョっちゃんならともかく、ガンダーになら任せちゃう。 水の精霊が口にした名前を思い出す。 ガンダーとは、ガンダールヴを示しているのだろう。 コルベールならば、ヴィンダーとミョっちゃんの正しい名前も知っていただろうか? ふと、コルベールの悲しそうな顔を思い出す。今はそんな事どうでもいいはずだった。 「あなた、もしかしてミョっちゃんですか?」 からかうように言葉は言った。 すでに殺害のチャンスではあるが、相手の正体を言い当てる事で優位に立ち、 情報を引き出そうと思っている――のだが、何のために? ルイズの優しい顔が浮かんだ。これも、今は、どうでもいい思い出のはず。 言葉は思い出を振り払い、少女の反応をうかがった。 「ど、どうして――」 少女の動揺はさらに大きくなる。 『ヴィンダー』ではなく『ミョっちゃん』の方がちゃん付けな分、 相手を馬鹿にするかのような言い方になる。 そんな理由で先に『ミョっちゃん』の名前を出したのだが、 どうやらお見事大正解。 「……あなたは、ガンダールヴ?」 少女が問い返してくる。 ヴィンダーではなくガンダールヴの名前を出してきた理由は何だろうか? もしかしたらもうヴィンダーとは接触しているのかもしれない。 あるいはクロムウェルを『武器』で殺したからそう思われたのか? といっても食事用のナイフはガンダールヴにとって『武器』ではないが。 「ガンダーでいいですよ、ミョっちゃん。 ところでヴィンダーが誰かご存知ですか?」 挑発するように言葉は言った。 水の精霊のもたらした何気ない情報が、意外なところで役に立った。 「ヴィンダールヴの事なら、知らない」 「そうですか」 つまり第三の虚無の使い魔は、レコン・キスタも掴んでいないという訳だ。 それにしても、ショックを受けているからなのか、ずいぶんと口の軽い使い魔だ。 いっそミョっちゃんの主が誰なのか問いかけてみたら、答えてくれるかもしれない。 だがそれ以上に気になるのは、ミョっちゃんの正体だ。 誠を知っていてこの身長だと、誠の中学の後輩だろうか? いや、しかしこの声、聞き覚えがある。 (ああ、そういえば、背の低いクラスメイトが……) 言葉の瞳に憎悪の色が灯った。 西園寺さんは私を裏切った。 でもこの人も西園寺さんを裏切って、誠君に……。 だから、この人は、西園寺さんの、同類……。 「……教えて。世界は、どうしてる?」 今度は向こうが質問をしてくる。 「死にました」 簡潔に冷徹に答えた。 私が殺しましたと言ってもよかったが、短く答えようとして自然と今のセリフになった。 もし誰が殺したかを明かしたら、彼女が自分に敵意や憎悪を抱く可能性もあったため、 言葉の答え方は正しい判断と言えたが、そうなったらそうなったで言葉は気にしないし、 殺せばすむ問題なので、「死にました」という答えは他意の無いものだった。 言葉はポケットの中でナイフを握りしめたまま、彼女に近づく。 しかし素の腕力と食事用のナイフなんかで、フード越しに殺せるかは疑問だった。 ナイフを刺せる位置まであと一歩という段になって、うつむいたままの彼女が言う。 「ミョっちゃんからガンダーへ、ふたつだけアドバイス。 アンドバリの指輪は、偽りの生命を与えるだけでなく、人の心を操る。 その力を使えばロサイスはもちろん、アルビオンから脱出できるはず」 「……そうですか」 「でも覚えておいて。これがふたつめのアドバイス。 もしあなたが伊藤を生き返らせても、それは元の伊藤じゃない。 生き返らせたあなたの操り人形。あなたの望むように行動する、ただの人形」 「誠君は、元々私の望むようにしてくれています。誠君は私の彼氏ですから。 だから私も誠君の望むようにしているんです。私は誠君の彼女ですから」 「……そう……そうなったの?」 そう呟く彼女が惨めな負け犬のように見え、言葉は冷笑した。 誠の愛は、自分に向いている。こんな泥棒猫なんかには決して向かない。 だから、言葉は殺すのをやめた。 「信じられないようですから、今度見せて上げます。 私と誠君が、どれだけ愛し合ってるかを……」 そのために言葉は、彼女を殺さず、その場を去った。 そして指輪を左手の中指にはめ、門番に向けて使う。 「私を見逃しなさい。ついでにあなたが持ってる槍を私に、それと灯りを」 こうして武器とカンテラを手に入れつつ、騒ぎも起こさずに言葉はロサイスから脱出した。 しかし、そう遠く離れないうちにロサイスが騒がしくなる。 クロムウェルの死体が見つかったのだろう。言葉は約束の森へと急ぐ。 ミョっちゃんことミョズニトニルンは、 クロムウェルの暗殺で大騒ぎになっているロサイスの中で、 ぼんやりと双月を眺めていた。 飛行機の中で、召喚のゲートに吸い込まれてから、色々な事があった。 大切な人々と離れ離れになり、恐らくもう二度と会えない。 誠と世界がどうなったのか、決して知る事ができない。 そう、思ってたのに。 二人とも、とっくに、死んでいた。 「世界……伊藤……」 涙があふれ、双月が歪む。 第17話 ミョっちゃんからガンダーへ 前ページ次ページ鮮血の使い魔
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/6070.html
戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ 3章 (51)冥界の門 空に浮かぶアルビオン、対して地に構えるゲルマニア。 アルビオンに玉座があるように、ゲルマニアにも勿論玉座があった。 かつてはこの地を治めていた皇帝が腰を降ろしていたその玉座に、今はフードを目深に被った男が座っている。 男の前には全身を映してあまる大きな鏡が置かれており、そこには戦場の光景が映し出されていた。 それを、ウィンドボナ上空で繰り広げられる空戦の様子を眺めながら、男は嘆息した。 〝なんと弱い、なんと脆弱〟 鏡の中では、あまたの生命が無惨に命を散らしている。 その悲劇的な光景を見ても、男の中には失望以外の感情は浮かんでこなかった。 「人間という生き物は、なんと儚い生き物なのだろうか」 思ったことをそのまま呟く。 すると、彼は自分の内面で燻っていた暗い情念に、ぱっと火が灯るのを感じた。 「いや、人間だけではない……。生命というものはとにかく脆い、脆すぎるのだ! 何故神はこのような不完全なものを生み出したのだろうか!?」 炎は徐々に燃え広がっていく。 最初は弱く、次第に強く。 男の様子は狂乱の様を帯びていき、ついには雄叫びを上げた。 「そうだ! 世界は変わらなくてはならないっ! そう、誰かが変えなくてはならない!」 誰が? ――決まっている。 「この我がだ!」 静寂の中、彼にだけ聞こえる歓声に応える為、男は両手を上げた。 手を上げた拍子に、男が纏っていたローブの紐がちぎれ床に落ちて、中から男の裸体が現れた。 そしてもう一度叫ぶ。 「我が!」 全裸となった男は、床にたたまれていた装束を持ち上げた。 事前に用意していた、この身に相応しい衣装だ。 それにゆっくりと、勿体つけた様子で身につけていく。 最初に緋色のガウン。 「我が……」 次に美しい宝石がちりばめられた装飾類。 「我が」 次に黄金に輝く王冠。 「我が!」 最後に金色のマント。 「我が変えるっ!!」 まるで一つ身につけていくたびに、新しい自分へと生まれ変わっていくような得も言われぬ感覚に包まれ、男はそれに酔いしれる。 全てを身につけて体を震わせていた男はふと、鏡に映し出された自分の姿に気付き、それを注視した。 目に入ったもの。不要なものを全て排除した、完全体の自分自身。 美しく、純粋で、無垢で、それでいて力強い己の姿。 その理想的な姿を前に、思わず唾を飲む。 「嗚呼……! 完璧過ぎる!」 そう叫ぶと、男は興奮のあまりに両手を広げて周囲を走り回った。 そしてドタバタと全身を使って飽きるまで喜びを表現しきると、今度は鏡に向かって指を突き出し、ヒステリックなまでの大声を上げた。 「準備は整った! 『大鏡』よ。我の尊身を奴らの前に映し出せ!」 何の前触れもなく、その巨体は現れた。 巨大な人影。戦場で火を交える者達は、突然現れたその大きな男の姿に驚いた。 全長三千メイル。 雲を突き抜け現れたのは、けばけばしい金のマントと緋色のガウンを纏い、その下には何も身につけていない巨大な痩身。 頭上には台座となる頭に対してあまりにアンバランスな大き過ぎる王冠が乗せられ、首からは煌びやかな宝石が鏤められたネックレスを無数に下げ、手の十指全てには黄金の指輪をはめている。 特徴のない顔にあって異彩を放つぎょろりと大きな目が、今はせわしなく動いている。 ある種の珍妙さを漂わせる異様な男の出現に、無数の目が彼に釘付けとなった。 そして、男は自分に向けられたその視線を期待と受け取ったのか、聖者のような喜びに溢れた満円の笑みを浮かべた。 『諸ッ君ッ! 我はオリバー・クロムウェル! 理想国家アルビオンの皇帝にして、この世界の救世主である!』 「醜悪な……」 狩りを楽しんでいた赤と青の鱗を持つ竜は、行いを一時中断し、遠くに映し出されたクロムウェルの幻影を目にしてそう呟いた。 人間とは違う独特の美的観念を持つ彼から見ても、クロムウェルのセンスは褒められたものではなかった。 だが、彼にとっては美醜などよりも気に掛かることがある。 「ワルドはこの暴走に気がついているのか……?」 抑えて唸り、目を眇めて天空を見やる。 物理的な視界には小さくとしか映らなかったが、魔力的な視覚ではそこで強大な魔力を持った者達がぶつかり合っていることを感じ取れた。 その光景には、先ほどから何も変化が見られない。 「……ふん。もう既に下々のことなど気にならぬということか」 竜は再び視線を降ろし、演説を垂れているクロムウェルの映像を見た。 『疑うな! さすれば寛大な我は貴様たちにも正しき道を示さん!』 クロムウェルは神にでもなったつもりなのか、頬を紅潮させて興奮した様子で身振り手振りを交えながら何かを語っている。 それ自体は実にたわいのない狂人の繰り言だ。意に留める必要すら感じられない。 「……目的さえ果たすことができれば、どのような過程であろうともかまわんがな」 竜はそう言って再び狩りの喜びに戻っていった。 『今、第十一次元的物質界に捕らわれた生命は、より高度な進化を促進する――これ は超時空連続体的マクロな視点でのみ観測される――次元結晶体を必要としているの である。これそのものは神の定められた定理に基づいて運用されることが不可欠であ り、それは神が人を作り出したことの意味を考えれば、必定の措置であるのだ! 我々神の子は生命という殻を脱ぎ捨て、エントロピーの海からの果敢な航海の果てに 黄金の理想としての自分を体得し、同位次元にありながら高次元の個を有する――こ の個とはパラグラフの上での流動体的な混沌の意を示すところではない――ことにつ ながり、強いては多次元構造体――ディメンジョンではなくプレーンであることに注 意されたい――で形作られたこの世界において、選ばれた構造物としての地位を確立 するに至るのである。その広がりを持ってすればついには来たるべき終末に対して― ―』 という演説、あるいは狂説。 先ほどから延々と繰り返されているそれは徐々に混迷の色を深め、今はもう意味不明という他ない域に達している。 最初は動揺と攪乱の狙った新手の戦略かと疑っていたアンリエッタも、今はただ理解不能という思いしか抱いていない。 「アルビオンの首魁は、ワルド子爵では無かったのですか……?」 それはこれまで集めてきた情報や、ウェザーライトⅡに乗り合わせた者達の証言を合わせても明確なはずだった。 少なくとも集めた情報に、クロムウェルの名前は一度として浮かび上がっていない。 当初、クロムウェルを指導者として『レコンキスタ』を名乗った叛徒達が、チューダー王家を滅ぼし、アルビオンの実権を握った時期があったのは確かだ。 しかし、ニューカッスル城落城の直後から、ワルドは『レコンキスタ』の支配を推し進め、クロムウェルはその最初の犠牲者になったはずだった。 クロムウェルを屠ったワルドは、マチルダに己の力を見せつけるために彼を動く屍体として黄泉返らせたのだという。 つまり、今、視界の先で興奮しながら捲し立てているアレはワルドの傀儡なのだろうか。 だとしても、あのような格好をさせて意味不明な言動を取らせる真意が分からない。 「……本当に何なのでしょう、アレは……」 思わず口に出された言葉は、多くの参謀や文官が思っていることを代弁していた。 どれだけ考えてみたところで、つまるところは〝何が何だか分からない〟ということ。 アンリエッタや参謀達が不測の事態に混乱し、指揮を鈍らせる中、やはり対応が早かったのは経験豊富な将軍達だった。 戦場では理解を超える物事が時折起こる。そのようなことに対して、一々考えを巡らせていては命取りになりかねない。 こういった変事には、まずは落ち着いて目下の問題に全力で当たるのがセオリー。それはこの場合、それは目の前に展開している敵の撃破に相当した。 将軍達は参謀達が口を出してくるより速く、戦闘続行命令の指示を飛ばした。 結果としてその判断は正しく、ただ喧しく騒ぎ立てるだけの実害がない男の幻影を無視する戦闘続行命令は、実に理に適った選択であったと言える。 参謀達が同じ結論に達し、各部に命令を伝えてくるまでの数分間、されど貴重な数分間は、こうして歴戦の猛者によって支えられたのである。 一方、その光景を目にして面白くないのはクロムウェルである。 説法を終えて注意を向けてみれば、人間達は何事もなかったかのように戦いを再開している。 神託にも等しい自分の言葉を無視して、 温情にも等しい自分の言葉を無視して。 それは到底許されるべきでは無い罪深い行為だった。 一瞬腹の中からかっと熱いものがこみ上げたが、すんでの所でクロムウェルはそれを飲み込んだ。 むしろ次の瞬間、哀れみの涙を流して全てを許した。 『良い、無礼を許す。人間達よ。無知は恥だが罪ではない。言葉を介さぬ獣に語りかけても理解は得られぬ』 突然ぼろぼろと涙を流し始めたクロムウェルに多くの者がぎょっとしたが、皆すぐに戦いを再開した。 『全ては君たちがまだその段階に進んでいない故のこと。私と同じステージにまで進化すれば、私の語る全てが理解できるようになる』 その声と重なるようにして、低くぐもった地獄から聞こえてくるような呪文の詠唱が、戦場に響き始めた。 『私は慈悲深い、君たちに救いの手を差し伸べよう』 呪文の完成。宣言と共に現れたのは、銀に輝く無数の鏡。 『さあ、受け取り給え』 そこから這い出てきたのは何匹もの巨獣。 召喚の呼び声に導かれて現れた多数のドラゴン。 ほとんどは鮮やかな赤い鱗を持っていたが、中には白や黒、金属や瑪瑙、その他様々な色や材質や質感を持ったものもいる。 それら一様に共通するのは、誰もが息をのむ威風を備えていること。 巨大で力強い四肢に、見事なまでに美しい翼。残忍な爪、そして獰猛な瞳。 火竜山脈に生息する最大級の竜に相当する無数の竜達が、一斉にその顎を開けて 『オオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォ―――――――― 』 空に吠えた。 いたるところから出現した無数の竜は、ガリア空軍が展開する宙域にも出現していた。 敏捷に飛び回る赤い岩の鱗を持った竜や、溶岩のブレスを吹き付けてくる竜を相手に、ガリア艦隊も苦戦を強いられている。 その中で最大級のフネであるシャルルマーニュ号も、当然ながら敵の標的となっていた。 「ふざけるな! 敵を討て! 空飛ぶトカゲ程度、恐れることはない!」 ブリッジではそう檄を飛ばすイザベラの姿。 勇猛な言葉だが、対象がドラゴンでは相手が悪いとしか言いようがない。 明らかにブリッジの中は浮き足立っていた。 そんな中、杖を手にイザベラの横に立っているシャルロットは微動だにしていない。 無表情、無感情に外を眺めていた。 それに気づいたイザベラが声をかけた。 「……ふん、そんなに気になるのかい?」 イザベラはもう知っている。彼女のそれは無表情でも、無感情でもない。 表に出るものが乏しいだけなのだ。 他の者には分からないその些細な変化を、イザベラは心持ち強く握られた杖から読み取った。 「さっきも言ったとおり、どことなりとも行けばいい」 必要以上に冷たく、突き放した声色でイザベラは言った。 しかし、イザベラがシャルロットの微妙な感情を読み取ったように、シャルロットもその言葉に『姉』の微妙なニュアンスを読み取った。 それは「気遣い」と少々の「負い目」だ。 意地悪に笑うのも、冷たく言い放つのも、横柄に笑い飛ばすのも、全ては彼女なりの不器用な心配り。 そういう風にしか接してこられなかった彼女の、精一杯のコミュニケーションなのだ。 あの事件以来、人との関わりを極力経ってきた『タバサ』だからわかる、否、『タバサ』にしか分からない微妙なシンパシー。 シャルロットにはそれが嬉しく、また、彼女の思いを無駄にしたくないと思った。 シャルロットはイザベラが座っている指揮官席の前に立つと、正面からその顔をじっと見据えた。 「な、なんだ……? べ、別にお前が邪魔だと言ってる訳じゃないぞ。この程度のこと、この私一人で十分だと言ってるんだ」 見つめられることに居心地の悪さを感じたのか、イザベラは目線を斜めに逸らして口早に言った。 そんな子供じみた苦しい言い訳を聞きながら、シャルロットは更にその顔をイザベラの顔に近づけた。 「お、おい……」 顔を茹で蛸のように真っ赤にしたイザベラから抗議の声が上がるが、それすら無視してなおも近づける。 やがて、イザベラのおでこに、シャルロットの額がこつんとぶつかった。 「必ず、帰ってくる」 正に触れ合う距離、お互いの吐息も分かる距離。 そんな近さで、シャルロットはイザベラに力強く決意を口にした。 その言葉を聞いて、イザベラの胸に去来するものがあった。 昔、まだ自分には隠されたすごい魔法の才能があると思っていた頃のこと。 ある日気まぐれに城を歩いていたイザベラは、自分に魔法の才能がちっともないと侍女達が噂しているのを耳にした。 彼女達がそう噂していることは、イザベラも薄々気づいてはいた。だが、実際に直接耳にすると、やはり強いショックを受けた。 しかしショックを受けたものの、すごすごとその場を辞するイザベラではない。 彼女はその場で侍女達の前に姿を現し、堂々とこう宣言したのだ。 『使える! 私は絶対にすごい魔法が使えるんだ!』 結果としてそれは、後の惨めな思いを一層強くしだけだったのだが、そのときに感じたものを、イザベラはシャルロットから感じたのだ。 額と額を突きあった状態で、イザベラは両手で挟み込むようにしてシャルロットの頭をがしりと掴んだ。 そして力のこもった眼差しでシャルロットを見ると、こう言ってやった。 「大丈夫だ。お前は絶対に帰ってくる、私が保証してやる。絶対に……絶対にだ、お前は帰ってくる」 イザベラは言い切った、祈りの言葉を断言に変えて言い切った。 「……ありがとう」 シャルロットにとっては、何の保証もないそのイザベラの言葉が今は何より嬉しく、緊張して強ばっていた顔が、かすかに弛んだ。 「ふん。お前がいないうちに、こっちはぱぱっと片づけてやるさ」 得意げにそう嘯く頬は、まだほんのりと赤かった。 シャルロットが甲板に出ると、既にそこでは竜の姿をしたシルフィードが、座って主人の到着を今か今かと待ちかねているところだった。 「遅いのね! 遅いのねっ! いつまで人を待たせるつもりだったのかしらねっ!」 「……今まで」 やかましくわめくシルフィードもなんのその、シャルロットは一文節の言葉を投げ返すと、ひらりと軽業のように身を翻して、その背に跨った。 「このちびっ子ったらもうっ! ……それじゃあ、かっ飛ばして行っちゃうのね!」 「……ごー」 ばさりばさりと羽ばたき音。 風を打って浮き上がった風の申し子である風竜とその主人は、混迷を深める戦場へと、躊躇うことなく飛び込んでいった。 「う、うわあああああぁぁ!?」 突然戦場に響き渡ったドラゴンの咆哮を耳にして、ブリッジの窓から外を観察していたギーシュが上ずった声を上げた。 人間の中にある原初の恐怖を呼び覚ます咆哮。 心の底から震えが来るような獣の叫びだ、取り乱すのも無理はない。気の弱い人間が聞いたなら、それだけで錯乱しかねない。 「お、落ち着きなさいよっ! ただ獣の吠えただけじゃないっ!」 そう気丈に言うモンモランシーも心なしか腰が引けている。 戦闘艦ウェザーライトⅡの中にあっても、クロムウェルの演説は聞くことができた。 『クロムウェル』と名乗った珍妙な格好をした、天を突くような巨大な男の語りを物見遊山気分で聴こうと前に出ていたギーシュは、続いて召喚されたドラゴンの咆哮をはっきりと耳にしてしまったのだ。 驚き戦き、ギーシュは少しでもその場から離れようと一歩、足を下げる。 と、そのときブリッジが強く揺れた。 何事かと思うが同時、更なる恐怖がギーシュを襲った。 『ギュォ! ギギギギ! ギャギャギャギャギャギャ!』 その揺れの原因がギーシュの視界一杯に突然現れたからだ。 耳障りな鳴き声と共に現れたのは、無数の尖った牙を備えた鮮やかな朱、竜の口。 現れた赤竜の一匹が、護衛艦隊の迎撃を超えて、ウェザーライトⅡにとりついたのである。 「馬鹿! 早くそこを退きなさい!」 ルイズの警告、だがそれは一瞬ばかりか遅かった。 『ギャッ、ギャギャギャギャ――!!』 金切りの声をまき散らしながら、竜がその前足をウェザーライトⅡのブリッジにぶつけたのである。 強烈な振動が艦を襲い、鉄の裂ける恐ろしい音が周囲に響き渡った。 そして、紛れるように耳に届いたのは 「わあああああああああああああああああっ!?」 ギーシュの悲鳴。 『ギーシュッ!?』 折良くルイズとモンモランシーの声が重なる。 二人が目にしたのは、長い舌を出した蛇のような赤い竜の、鋭い爪の生えた四つ指に握られて、後生大事そうに大剣を抱えたまま足を振ってじたばたともがくギーシュの姿だった。 幸い船から掴み出されただけで、すぐに握りつぶされるということは無かったようだ。 だが、その命運が風前の灯火であることは誰の目から見ても明白だった。 ましてや、彼を捕らえた竜が鋸のような凶悪な歯が上下に生えた口を開いて、一飲みにしようとしているとあっては尚更に。 「ギーシュを離しなさい!」 立つことの出来ないルイズが、精一杯の声を張り上げる。 同時に懐に手を伸ばし、愛用のタクト型の杖を取り出そうとした。 しかし、そこで思わぬ出来事が起こり、彼女の口から「あっ、」という声が漏れた。 懐から取り出そうとした杖が、震える指先から逃げるように床に落ちたのだ。 ルイズは床に転がった杖を見て、言葉を失った。 〝どうして、こんなとき……〟 こんな考えに時間を割いている余裕はない、一刻も早く級友を助けねばならない。 だが考えずにはいられない。 萎えた両足、震える指先。 既にルイズの四肢は思い通りに動かすことすらままならない。 それは見た目が綺麗なだけの肉細工だ。 あの、己の全てをかけたエクスプロージョンを放った日を境に、急激に症状を進行させた彼女の病、ファイシス症。 確かにルイズはあのとき、自分の全てをかけてでも『アレ』を止めなくてならないと思った。 だからその後、トリスタニアで目を覚ましたとき、彼女は生き残れた幸運に感謝した。 内から肉体が腐り果てる病によって、体が多少不自由になったものの、それでもまだ誰かの役に立てる機会が残されているのならと、始祖に感謝した。 しかし、今、彼女の現実を苛む圧倒的な無力感。 床に転がり落ちて、這いつくばって杖を掴み、呪文を唱え、ギーシュを救う。 あまりに長い道のり。 それらを完遂する前に、必ずや級友はあの恐ろしい巨竜の餌食となってしまうだろう。 どうやっても助けられない。 ルイズは絶望を、現実として突きつけられた。 だが、ここで気勢を上げたのは意外な人物であった。 「まだよ! 私が……私が助けてみせるんだからっ!」 いつの間にかモンモランシーがルイズとドラゴンとの間に割って入って叫んでいた。 彼女はルイズの前に立つと、左手で大振りな本を持って広げ、右手の杖をドラゴンに向かって突き付けた。 竜の攻撃でブリッジの一部が損傷したために入り込んだ風が吹き荒れ、バサバサとページが捲られる。 それでも元々開いていたページの内容は覚えてしまっているのか、戸惑うことなくモンモランシーは呪文を唱え始めた。 奇しくも、その姿は始祖の祈祷書を手に呪文を詠唱するルイズと驚くほど似ていたのだが、それをこの場で指摘するものはいない。 「イル・ウォータル・ウィアド・エオー・スーヌ……」 普通のスペルに比べてやや長い詠唱が始まる。 よく通るモンモランシーの声で呪文が紡がれると、ルイズの顔に驚愕が浮かんだ。 彼女の唱えているスペルは確かにルーンのもの、それは間違いない。 しかし、そのルーンの中に、いくつかの聞き慣れないルーンが混じっている。 それは古代のルーンだ。 虚無の詠唱の中にも含まれている、あの古代のルーンだ。 「モンモランシー……」 モンモランシーの唱えている呪文は虚無ではない、水の系統に属する呪文である それは彼女の詠唱を聴けば明らかだった。だが、ただの水系統の呪文ではないこともまた、確かだった。 モンモランシーは呪文を唱え終わると、大声でそのスペルを叫んだ。 『送還/Unsummon』 そうして私は『僕を食べたいなら食べるが良い! だが覚悟しろ! 僕の魂はお前の中からお前を焼き尽くすだろう!』と叫んだ。 すると、それを聞いた巨大なドラゴンはたじろいだ様子だった。 ―――ギーシュ回顧録第四篇 {戻る マジシャン ザ ルイズ
https://w.atwiki.jp/floppy/pages/83.html
2007年02月03日の講演と演説のレポートまとめ 2007年07月07日と08日の街頭演説と講演会のレポート 2007年夏の参議院議員選挙における演説及び講演 伊予三島YEG記念講演会@四国中央 伊勢原青年会議所設立30周年記念講演会 外交フォーラムイン京都レポート 外交フォーラムイン仙台レポート 学習院中・高等科桜友会創設10周年記念講演会 平成19年11月に行われた青梅市大阪市長選応援演説と明大特別講演のレポート 平成20年松本純新春合同総会 日本の未来を語る講演会 松本純政経セミナー2007@横浜 浜田靖一早春のつどい2008@木更津 第17回全国高等学校漫画選手権大会「まんが甲子園」祝辞 第三期明日のリーダー育成塾@熊本 自民党神奈川3区支部街頭演説会(2008.02.09) 芦屋大学公開市民講座のレポート(2007年12月17日) 講演&立ち会い演説会@秋田(2007年6月16日) 講演@茨城(2007年6月17日) 麻生太郎を囲む新春の集い2008@直方 麻生太郎を囲む新春の集い2008@飯塚
https://w.atwiki.jp/kaesaruteikoku/pages/27.html
市民演説会 帝都演説会 [部分編集] 市民演説会 【商店価格】 金貨30 【効果】 建設枠を3個増加できる。期限は60時間。 【入手方法】 ・交換任務→没落反乱軍城で 3ローマバッジ 3スペインバッジ 3カルタゴバッジ 3エジプトバッジ 3ペルシアバッジ と交換する。 ・ルーレット景品 [部分編集] 帝都演説会 【商店価格】 金貨50 【効果】 建設枠を3個増加できる。期限は7日間。 【入手方法】 ・ルーレット景品
https://w.atwiki.jp/chaina_battle/pages/205.html
共和演説事件(きょうわえんぜつじけん)は、第1次大隈内閣(隈板内閣)の文部大臣であった尾崎行雄が1898年8月21日に行った演説が問題となり、内閣瓦解の発端となった事件。 経緯 尾崎は1898年8月21日に帝国教育会で行った演説の中で、Template quotation?と発言した。この発言の趣旨は当時蔓延していた財閥中心の腐敗した金権政治の風潮を批判したものだった。 ところが、これが大日本帝国憲法下の当時の日本では「不敬の言」であると曲解され、まず宮内省から批判の声が挙がり、初の政党内閣である隈板内閣に批判的な枢密院・貴族院に非難の声は広がり、さらに与党憲政党内旧自由党派の実力者星亨が、陸軍大臣桂太郎らと密かに連携して尾崎排除を計画、隈板内閣を嫌っていた伊藤博文の盟友伊東巳代治が社主を務める東京日日新聞も尾崎攻撃を開始した。 尾崎は辞職をするなら一蓮托生と大隈重信首相に食いさがるが、同年10月24日明治天皇の信任も失い辞任を余儀なくされた。 その後任をめぐって旧進歩党・旧自由党両派の対立は深刻化し、妥協点を見出せないまま、大隈首相は独断で進歩派から犬養毅を後任に推した。これに対し3日後10月27日の就任式当日、内務大臣板垣退助が反対意見を上奏、翌日板垣ら旧自由党派三大臣が辞任、さらに与党憲政党も分裂し、隈板内閣は10月31日に崩壊した。まもなく憲政党は旧自由党派を中心とする憲政党と旧進歩党派を中心とする憲政本党に分裂した。 関連項目 天皇制廃止論 出典 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』_2008年10月16日 (木) 03 49。
https://w.atwiki.jp/gundamwarnexa/pages/1490.html
追悼演説 [部分編集] 第3弾 / ベストセレクション第2弾 OPERATION 03B/O GN008C 1-緑0 (>起動):自軍ジャンクヤードに、緑のGサインを持つユニットかキャラが(新たに)移動した場合、[緑1]を支払う事ができる。その場合、カード1枚を引く。 補強 緑-G 緑のGサインを持つユニットかキャラが自軍ジャンクヤードに移動した場合、ドローする事ができるオペ。 その都度に[緑1]を支払う必要はあるが、アドバンテージの損失を補填する事が可能になる。 どの領域から移動したかは参照にしないので、場以外の場所、つまりハンデス(手札やハンガー)や本国から直接廃棄された場合でも起動できるので、間接的にその手の効果にも効く。 逆に垣間見える時やキシリア・ザビ(後述)等で意図的に誘発させる事もできる。 特にウィニー系のデッキでは息切れ防止に機能し得るので相性が良い。 意外にもこの手の効果としては珍しく、Gサインの属性は参照とせず、Gサインの色のみ指定している。 Gがジャンクヤードに移動した際、(移動したカードの)本来の種類を参照する為、ユニット(キャラ)であれば起動できる。 1ターン中に起動できるのは1回のみ、当該のカードがそのターンに最初に移動した(カットの終了)時となる。
https://w.atwiki.jp/monosepia/pages/8167.html
オバマ広島訪問 +クチコミ検索〔オバマ広島演説〕 #bf +ブログサーチ〔オバマ広島演説〕 #blogsearch +ニュースサーチ〔オバマ広島演説〕 「真珠湾」80年、大統領声明のある一語に、日本の民族派団体反発 - SAKISIRU COP26 オバマ氏演説「中ロ首脳の出席拒否に落胆 危機感欠如」 - NHK NEWS WEB 「核なき世界」訴え続け 坪井直さんを追悼する:時事ドットコム - 時事通信 米州知事選、オバマ氏が応援演説 中間選挙の前哨戦(写真=ロイター) - 日本経済新聞 「核なき世界」に触れた岸田首相の所信表明 それでも失望の声が上がる理由 - 西日本新聞 岸田-バイデンは「安倍-トランプ」以上になりえるか:所信表明演説にみる新時代の日米関係(前嶋和弘) - 個人 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「会話文」であなたの演説に臨場感と説得力を!スピーチライター千葉佳織が伝授!「選挙演説のコツ」 - 自社 科学技術と人間:/5 天才ノイマンの悪魔的価値観 「核」研究開発者の責任とは=西垣通(情報学者、東大名誉教授) - 毎日新聞 菅首相、平和祈念式典であいさつ 核禁条約や「被爆体験者」救済触れず - 毎日新聞 - 毎日新聞 論プラス:オバマ氏の広島訪問5年 「核なき世界」再始動を=論説委員・西田進一郎 - 毎日新聞 実は…オバマ氏からの折り鶴 広島での「色あせぬ」一言 [核といのちを考える] - 朝日新聞デジタル IOCバッハ会長、広島を訪問し原爆慰霊碑に献花「五輪を通じ平和に貢献したい」 - 東京新聞 安倍前総理が回顧 オバマ政権を振り向かせた「TPPへの参加」(ニッポン放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース オバマの抱擁、見守った妻の76年 - 産経ニュース 【アイ・ラブ・ニューヨーク】「トモダチは永遠」か - 産経ニュース オバマ大統領、献花の祈りは「戦後」を変えるか - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース 「核なき世界」実現は遠く オバマ氏広島訪問から5年 [核といのちを考える] - 朝日新聞デジタル 長崎・原爆死没者名簿に風通し 2年ぶり 名簿の湿気払う - 毎日新聞 - 毎日新聞 オバマ氏に抱擁された被爆者「日本は何を」 広島演説から5年 - 毎日新聞 - 毎日新聞 核なき世界 - 時事通信 バイデン演説はなぜ「習近平」を連発したのか? - WEDGE Infinity 【独自】核兵器の先制不使用案は「日本の反対で断念」 オバマ政権元高官が証言 - 東京新聞 安倍首相の被爆75周年あいさつ、広島と長崎で“ほぼ同じ”だった。過去の例も調べてみると... - ハフポスト日本版 夕歩道 - 中日新聞 75回目の原爆の日を迎える広島へ、オバマ前米大統領やローマ教皇がメッセージ - 毎日新聞 - 毎日新聞 被爆米兵調査の森さん、初めての訪米で慰霊の旅へ - nippon.com オバマ米大統領が広島で演説(全文):時事ドットコム - 時事通信 オバマ前米大統領:広島訪問 そして1年 「核禁条約、議論後押し」 全国の被爆者に希望 /広島 - 毎日新聞 オバマ氏広島訪問1年:同じ道歩む人…被爆者ら評価と懸念 - 毎日新聞 - 毎日新聞 橋下徹「正直なのはオバマ氏よりも、核強化を明言したトランプのおっちゃんだ!」 - PRESIDENT Online オバマ大統領、広島訪問の舞台裏 - nippon.com オバマ大統領の演説を担当した通訳が語る「同時通訳という仕事」 - ライフハッカー[日本版] デジタル毎日books創刊『オバマ米大統領 広島訪問全記録』発行17分間の歴史的演説・背景・海外の反応・被爆者の想いを書籍化 - PR TIMES オバマ大統領の理想と米国の核兵器の現実 - JBpress オバマは長崎に来なかった―― 71年目の長崎「最後の被爆都市」の意味 - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース ハーバードで「原爆投下」はどう議論されているか - ダイヤモンド・オンライン 原爆投下から71年、広島で平和記念式典 - AFPBB News 広島市長が平和宣言“オバマ氏の演説”引用|日テレNEWS24 - 日テレNEWS24 オバマ大統領が「広島の折り鶴」に込めた意味 - 東洋経済オンライン オバマ大統領の広島スピーチへの評価 - nippon.com オバマ訪問1カ月、広島は何が変わったのか - 東洋経済オンライン 「オバマ広島訪問」はなぜ感動を呼んだのか - PRESIDENT Online 【門田隆将の新聞に喝!】オバマ大統領はなぜ被爆者と抱き合ったか? 新聞は「広島」舞台裏報じず週刊誌に丸投げ - 産経ニュース オバマを男にした日本人の以心伝心、武士の情け - JBpress トルーマン演説の呪縛を打ち破り原爆神話を葬る一歩 見逃されているオバマ広島演説の重要性 - ハフィントンポスト ハーバード大教授が徹底解説!オバマ広島訪問の本当の理由 - ダイヤモンド・オンライン 中国人は「謝罪なきオバマ広島訪問」をどう受け止めたか? - ダイヤモンド・オンライン オバマ大統領の広島スピーチは誰が書いた?「何度も手直し」手書き原稿公開 - ハフィントンポスト 松本昌次のいま、読みつぎたいもの 「オバマ米大統領広島演説」批判 - レイバーネット日本 【社説検証】オバマ氏広島訪問 「核なき世界」どう実現? 産経読売「抑止力を確保し核軍縮に取り組め」 朝日「核依存から抜け出せ」 - 産経ニュース 【from社会部】被爆者の怨恨解いたオバマ氏のハグ 広島で立ち会った「歴史の1ページ」 - 産経ニュース オバマ大統領の広島訪問、スイスメディアの反応 過去と向き合うことの重要性を強調 - swissinfo.ch オバマ大統領の広島演説全訳 - ライフハッカー[日本版] オバマ広島訪問をアメリカはどう受け止めたか - Newsweekjapan パックンが広島で考えたこと - Newsweekjapan 【社説】オバマ氏の「道徳革命」では核拡散止まらず - ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 オバマ大統領「広島演説」は一大叙事詩だった - 東洋経済オンライン オバマ広島演説に込められた原爆慰霊碑文の精神 - ダイヤモンド・オンライン オバマ歴史的訪問でも「核なき世界」にほど遠い米国の現実 - ダイヤモンド・オンライン オバマ氏訪問「核なき世界」の理想と現実|日テレNEWS24 - 日テレNEWS24 【オバマ大統領広島訪問】オバマ氏黙祷、ワンショットを演出…米国「厳かな雰囲気」入念に打ち合わせ - 産経ニュース それでも、謝罪は必要だ~オバマ大統領の広島演説に思う - ハフィントンポスト オバマの広島スピーチは“Yes, we can”だった |ニュースイッチ by 日刊工業新聞社 - ニュースイッチ Newswitch オバマ大統領の4羽の「折り鶴」が、広島に舞い降りた理由とは? - ハフィントンポスト オバマ氏と対面「感動」 被爆3世、花輪を手渡し - 日本経済新聞 米大統領:細心ヒロシマ演説 全方位で配慮 - 毎日新聞 - 毎日新聞 【オバマ大統領広島演説(全文)】「71年前、空から死が舞い降り世界は変わった」「あの日の朝の記憶は決して風化させてはならない」 - 産経ニュース 【オバマ大統領広島訪問】安倍首相の演説全文「日米が希望を生み出すともしびになる」 - 産経ニュース オバマ大統領の広島訪問 世界の反応は?|日テレNEWS24 - 日テレNEWS24 オバマ氏広島訪問「象徴的意義大きい」 欧米メディア - 日本経済新聞 オバマ演説、米国から思う 「人道的」「具体性ない」… - 朝日新聞 核廃絶、手を取り合って オバマ氏、歩み寄り花捧げる - 朝日新聞 米大統領広島訪問:「核兵器のない世界追求」オバマ氏訴え - 毎日新聞 - 毎日新聞 米大統領広島訪問:オバマ氏の演説 全文 - 毎日新聞 - 毎日新聞 米大統領広島訪問:平岡・元広島市長「何をしに来たのか」 - 毎日新聞 - 毎日新聞 8月6日の記憶 消えてはならない オバマ氏の演説全文(写真=AP) - 日本経済新聞 「核なき世界」へ決意表明 オバマ米大統領、広島訪問 - 産経ニュース 【オバマ大統領広島演説】「10万人を超える魂が話しかけてくる」「8月6日の記憶は決して消えない」「核なき世界を希求する勇気を」-演説詳報 - 産経ニュース 【オバマ大統領広島訪問】「記憶は消え去らない」広島訪問の演説でオバマ氏 岩国基地では米軍人前にスピーチ - 産経ニュース 【オバマ大統領広島訪問】原爆資料館の芳名録に記帳「私たちは激しい苦しみ体験してきた」…「正当化論」も意識か - 産経ニュース 【オバマ大統領広島訪問】演説を読み解く…「唯一核使った米国には行動する責任がある」と指摘したプラハ演説から7年目の回答 - 産経ニュース オバマ大統領、被爆者と抱き合う 「核兵器のない世界を」に笑顔 - ハフィントンポスト オバマ大統領が広島を訪問 原爆慰霊碑に献花(テキスト中継) - ハフィントンポスト オバマ大統領が広島訪問「魂が語りかけている」原爆慰霊碑の前でスピーチ - ハフィントンポスト オバマ大統領が被爆地・広島を歴史的訪問 - nippon.com オバマ大統領の広島スピーチ全文 「核保有国は、恐怖の論理から逃れるべきだ」 - ハフィントンポスト オバマ大統領広島訪問 あちこち「配慮」と「和解」の演出 - J-CASTニュース オバマ大統領、広島で原爆慰霊碑に献花 - 東洋経済オンライン オバマ広島訪問 謝罪より大切なこと - WEDGE Infinity オバマ氏「8月6日の記憶消えない」 広島で献花(写真=代表撮影) - 日本経済新聞 オバマ米大統領、広島で献花 被爆者の手を握り、抱き寄せ - BBCニュース オバマ米大統領、広島・平和記念公園で追悼演説 - AFPBB News 中国「南京を忘れるな」韓国「高く評価」対照的な反応【オバマ大統領広島訪問】 - ハフィントンポスト 核なき世界へ、被爆者「ともに頑張る」 オバマ氏と抱擁 - 日本経済新聞 オバマ「広島演説」に世界の注目が集まるワケ - 東洋経済オンライン コラム:広島「原爆神話」、米国はどう海外攻撃を正当化したか - ロイター 【寄稿】米国は再び原爆を投下するのか - ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 「アメリカ人は原爆投下について多様な教育をしている」米国の専門家に聞いた【オバマ大統領 広島訪問】 - ハフィントンポスト オバマ大統領が広島へ 決定の舞台裏 - 日本経済新聞 オバマ大統領、広島訪問の歴史的意味とは?|日テレNEWS24 - 日テレNEWS24 ☆ 【オバマ米大統領の広島演説(英文・全文)】「Seventy-one years ago,on a bright…」 「産経新聞(2016.5.28)」より +英文・全文 Seventy-one years ago, on a bright cloudless morning, death fell from the sky and the world was changed. A flash of light and a wall of fire destroyed a city and demonstrated that mankind possessed the means to destroy itself. Why do we come to this place, to Hiroshima? We come to ponder a terrible force unleashed in the not so distant past. We come to mourn the dead, including over 100,000 Japanese men, women and children, thousands of Koreans and a dozen Americans held prisoner. Their souls speak to us. They ask us to look inward, to take stock of who we are and what we might become. It is not the fact of war that sets Hiroshima apart. Artifacts tell us that violent conflict appeared with the very first man. Our early ancestors, having learned to make blades from flint and spears from wood, used these tools not just for hunting but against their own kind. On every continent the history of civilization is filled with war, whether driven by scarcity of grain or hunger for gold, compelled by nationalist fervor or religious zeal. Empires have risen and fallen, peoples have been subjugated and liberated, and at each juncture innocents have suffered -- a countless toll, their names forgotten by time. The World War that reached its brutal end in Hiroshima and Nagasaki was fought among the wealthiest and most powerful of nations. Their civilizations had given the world great cities and magnificent art. Their thinkers had advanced ideas of justice and harmony and truth, and yet the war grew out of the same base instinct for domination or conquest that had caused conflicts among the simplest tribes, an old pattern amplified by new capabilities and without new constraints. In the span of a few years some 60 million people would die men, women, children -- no different than us, shot, beaten, marched, bombed, jailed, starved, gassed to death. There are many sites around the world that chronicle this war -- memorials that tell stories of courage and heroism, graves and empty camps that echo of unspeakable depravity. Yet in the image of a mushroom cloud that rose into these skies, we are most starkly reminded of humanity s core contradiction -- how the very spark that marks us as a species, our thoughts, our imagination, our language, our tool making, our ability to set ourselves apart from nature and bend it to our will -- those very things also give us the capacity for unmatched destruction. How often does material advancement or social innovation blind us to this truth? How easily do we learn to justify violence in the name of some higher cause? Every great religion promises a pathway to love and peace and righteousness. And yet no religion has been spared from believers who have claimed their faith has a license to kill. Nations arise telling a story that binds people together in sacrifice and cooperation, allowing for remarkable feats, but those same stories have so often been used to oppress and dehumanize those who are different. Science allows us to communicate across the seas, fly above the clouds, to cure disease and understand the cosmos. But those same discoveries can be turned into ever more efficient killing machines. The wars of the modern age teach us this truth. Hiroshima teaches this truth. Technological progress without an equivalent progress in human institutions can doom us. The scientific revolution that led to the splitting of an atom requires a moral revolution as well. That is why we come to this place. We stand here in the middle of this city and force ourselves to imagine the moment the bomb fell. We force ourselves to feel the dread of children confused by what they see. We listen to a silent cry. We remember all the innocents killed across the arc of that terrible war, and the wars that came before, and the wars that would follow. Mere words cannot give voice to such suffering. But we have a shared responsibility to look directly into the eye of history and ask what we must do differently to curb such suffering again. Some day the voices of the Hibakusha will no longer be with us to bear witness. But the memory of the morning of August 6, 1945 must never fade. That memory allows us to fight complacency. It fuels our moral imagination, it allows us to change. And since that fateful day we have made choices that give us hope. The United States and Japan forged not only an alliance, but a friendship that has won far more for our people that we can ever claim through war. The nations of Europe built a union that replaced battlefields with bonds of commerce and democracy. Oppressed peoples and nations won liberation. An international community established institutions and treaties that worked to avoid war and aspired to restrict and roll back and ultimately eliminate the existence of nuclear weapons. Still, every act of aggression between nations, every act of terror and corruption and cruelty and oppression that we see around the world shows our work is never done. We may not be able to eliminate man s capacity to do evil, so nations and the alliances that we formed must possess the means to defend ourselves. Among those nations like my own that hold nuclear stockpiles, we must have the courage to escape the logic of fear and pursue a world without them. We may not realize this goal in my lifetime, but persistent effort can roll back the possibility of catastrophe. We can chart a course that leads to the destruction of these stockpiles, we can stop the spread to new nations, and secure deadly materials from fanatics. And yet that is not enough, for we see around the world today how even the crudest rifles and barrel bombs can serve up violence on a terrible scale. We must change our mindset about war itself -- to prevent conflicts through diplomacy and strive to end conflicts after they ve begun; to see our growing interdependence as a cause for peaceful cooperation and not violent competition; to define our nations not by our capacity to destroy but by what we build. And perhaps above all we must reimagine our connection to one another as members of one human race -- for this too is what makes our species unique. We re not bound by genetic code to repeat the mistakes of the past. We can learn. We can choose. We can tell our children a different story, one that describes a common humanity, one that makes war less likely and cruelty less easily accepted. We see these stories in the Hibakusha the women who forgave a pilot who flew the plane that dropped the atomic bomb because she recognized what she really hated was war itself; the man who sought out families of Americans killed here because he believed their loss was equal to his own. My own nation s story began with simple words "All men are created equal, and endowed by our Creator with certain unalienable rights, including life, liberty and the pursuit of happiness." Realizing that ideal has never been easy, even within our own borders, even among our own citizens. But staying true to that story is worth the effort. It is an ideal to be strived for, an ideal that extends across continents and across oceans. The irreducible worth of every person, the insistence that every life is precious, the radical and necessary notion that we are part of a single human family that is the story that we all must tell. That is why we come to Hiroshima, so that we might think of people we love, the first smile from our children in the morning, the gentle touch from a spouse over the kitchen table, the comforting embrace of a parent. We can think of those things and know that those same precious moments took place here 71 years ago. Those who died, they are like us. Ordinary people understand this, I think. They do not want more war. They would rather that the wonders of science be focused on improving life and not eliminating it. When the choices made by nations, when the choices made by leaders reflect this simple wisdom, then the lesson of Hiroshima is done. The world was forever changed here, but today the children of this city will go through their day in peace. What a precious thing that is. It is worth protecting and then extending to every child. That is a future we can choose, a future in which Hiroshima and Nagasaki are known not as the dawn of atomic warfare, but as the start of our own moral awakening. ☆ 【オバマ大統領広島演説(全文)】「71年前、空から死が舞い降り世界は変わった」「あの日の朝の記憶は決して風化させてはならない」 「産経新聞(2016.5.28)」より +邦訳全文 71年前の雲一つない明るい朝、空から死が舞い降り、世界は変わった。閃光(せんこう)と火柱が都市を破壊し、人類は自ら破壊する手段を手にすることを示した。 われわれはなぜ広島に来たのか。そう遠くない過去に解き放たれた残虐な力に思いをめぐらせるためだ。われわれは命を落とした10万人を超える日本の男女、子供、何千人もの朝鮮半島出身者、十数人の米国人捕虜を悼む。 その魂が私たちに話しかけてくる。彼らはわれわれに対し、もっと内なる心に目をむけ、自分の今の姿とこれからなるであろう姿を見るように訴える。 広島を際立たせているのは、戦争という事実ではない。過去の遺物は、暴力による争いが最初の人類とともに出現していたことをわれわれに教えてくれる。初期の人類は、火打ち石から刃物を作り、木からやりを作る方法を学び、これらの道具を、狩りだけでなく同じ人類に対しても使った。 いずれの大陸も文明の歴史は戦争で満ちており、食糧不足や黄金への渇望に駆り立てられ、民族主義者の熱意や宗教上の熱情にせき立てられた。帝国は台頭し、そして衰退した。民族は支配下に置かれ、解放されたりしてきた。転換点において罪のない人々が苦しみ、数え切れない多くの人が犠牲となり、彼らの名前は時がたつと忘れ去られてきた。 広島と長崎で残酷な終焉(しゅうえん)を迎えた世界大戦は、最も豊かで強い国家間で勃発した。彼らの文明は偉大な都市と素晴らしい芸術を育んでいた。思想家は正義と調和、真実という理念を発達させていた。しかし、戦争は、初期の部族間で争いを引き起こしてきたのと同様に支配あるいは征服の基本的本能により生じてきた。抑制を伴わない新たな能力が、昔からのパターンを増幅させた。 ほんの数年の間で約6千万人が死んだ。男性、女性、子供たちはわれわれと変わるところがない人たちだった。撃たれたり、殴られたり、連行されたり、爆弾を落とされたり、投獄されたり、飢えさせられたり、毒ガスを使われたりして死んだ。 世界各地には、勇気や勇敢な行動を伝える記念碑や、言葉にできないような悪行を映す墓や空っぽの収容所など、この戦争を記録する場所が多くある。 しかし、この空に上がった、きのこ雲のイメージが、われわれに人類の根本的な矛盾を想起させた。われわれを人類たらしめる能力、思想、想像、言語、道具づくりや、自然とは違う能力、自然をわれわれの意志に従わせる能力、これらのものが無類の破壊能力をわれわれにもたらした。 物質的進歩や社会革新がこの真実から、われわれの目を曇らせることがどれほど多いであろうか。高邁(こうまい)な理由で暴力を正当化することはどれほど安易なことか。 偉大な全ての宗教は愛や平和、公正な道を約束している。一方で、どの宗教もその信仰が殺人を許容していると主張するような信者の存在から逃れることはない。 国家は、犠牲と協力を結び付ける物語をつむぎながら発展してきた。さまざまな偉業を生んだが、この物語が抑圧や相違を持つ人々の人間性を奪うことにも使われてきた。科学はわれわれに海を越えてコミュニケーションを取ることを可能にし、空を飛び、病気を治し、宇宙を理解することを可能にした。しかし同じ発見は、より効果的な殺人機械へとなり得る。 現代の戦争はこうした真実をわれわれに伝える。広島はこの真実を伝える。人間社会の発展なき技術の進展はわれわれを破滅させる。原子核の分裂につながった科学的な革命は、倫理上の革命も求められることにつながる。 だからこそわれわれはこの地に来た。この街の中心に立ち、爆弾が投下されたときの瞬間について考えることを自らに強いる。惨禍を目にした子供たちの恐怖を感じることを自らに課す。 無言の泣き声に耳を澄ませる。われわれはあの恐ろしい戦争やその前の戦争、その後に起きた戦争で殺された全ての罪なき人々に思いをはせる。 単なる言葉でその苦しみを表すことはできない。しかし、われわれは歴史を直視し、そのような苦しみを繰り返さないために何をしなければならないかを問う共通の責任がある。 いつの日か、生き証人たちの声は聞こえなくなるだろう。しかし1945年8月6日の朝の記憶は決して風化させてはならない。記憶はわれわれの想像力を養い、われわれを変えさせてくれる。 あの運命の日以来、われわれは希望をもたらす選択もしてきた。米国と日本は同盟関係を築くだけでなく、戦争を通じて得られるものよりももっと多くのものを国民にもたらす友情を築いた。 欧州の国々は戦場に代わって、交易や民主主義により結ばれている。抑圧された人々や国々は自由を勝ち取った。国際社会は戦争を回避し、核兵器の存在を規制、削減し、完全に廃絶するための機関を創設し協定を結んだ。 それにも関わらず、世界中で見られる国家間のテロや腐敗、残虐行為や抑圧は、われわれがすべきことには終わりがないことを示している。われわれは人類が悪事を働く能力を除去することはできないかもしれないし、われわれが同盟を組んでいる国々は自らを守る手段を持たなければならない。 しかし、わが国を含む、それらの国々は核兵器を貯蔵しており、われわれは恐怖の論理から抜け出し、核兵器のない世界を希求する勇気を持たなければならない。こうした目標は私の生きている間は実現しないかもしれないが、粘り強い取り組みが惨禍の可能性を引き下げる。 われわれはこうした保有核兵器の廃棄に導く道筋を描くことができる。われわれは、新たな国々に拡散したり、致死性の高い物質が狂信者の手に渡ったりするのを防ぐことができる。しかし、まだそれでは不十分だ。なぜなら、われわれは今日、世界中で原始的なライフル銃やたる爆弾でさえ恐るべきスケールの暴力をもたらすことができることを、目の当たりにしているからだ。 われわれは戦争そのものに対する考え方を変えなければならない。外交を通じて紛争を予防し、始まってしまった紛争を終わらせる努力するために。増大していくわれわれの相互依存関係を、暴力的な競争でなく、平和的な協力の理由として理解するために。破壊する能力によってではなく、築くものによってわれわれの国家を定義するために。そして何よりも、われわれは一つの人類として、お互いの関係を再び認識しなければならない。このことこそが、われわれ人類を独自なものにするのだ。 われわれは過去の過ちを繰り返す遺伝子によって縛られてはいない。われわれは学ぶことができる。われわれは選択することができる。われわれは子供たちに違う話をすることができ、それは共通の人間性を描き出すことであり、戦争を今より少なくなるようにすること、残酷さをたやすく受け入れることを今よりも少なくすることである。 われわれはこれらの話をヒバクシャ(被爆者)の中に見ることができる。ある女性は、原爆を投下した飛行機の操縦士を許した。本当に憎むべきは戦争そのものであることに気付いたからだ。ある男性は、ここで死亡した米国人の家族を探し出した。その家族の失ったものは、自分自身が失ったものと同じであることに気付いたからだ。 わが国は単純な言葉で始まった。「人類は全て、創造主によって平等につくられ、生きること、自由、そして幸福を希求することを含む、奪うことのできない権利を与えられている」 理想は、自分たちの国内においてさえ、自国の市民の間においてさえ、決して容易ではない。しかし誠実であることには、努力に値する。追求すべき理想であり、大陸と海をまたぐ理想だ。 全ての人にとってかけがえのない価値、全ての命が大切であるという主張、われわれは人類という一つの家族の仲間であるという根本的で必要な概念。われわれはこれら全ての話を伝えなければならない。 だからこそ、われわれは広島に来たのだ。われわれが愛する人々のことを考えられるように。朝起きた子供たちの笑顔をまず考えられるように。食卓越しに、夫婦が優しく触れ合うことを考えられるように。両親の温かい抱擁を考えられるように。 われわれがこうしたことを考えるとき71年前にもここで同じように貴重な時間があったことを思い起こすことができる。亡くなった人々はわれわれと同じ人たちだ。 普通の人々はこれを理解すると私は思う。彼らは、さらなる戦争を望んでいない。彼らは、科学は生活をより良いものにすることに集中すべきで、生活を台無しにすることに集中してはならないと考えるだろう。 各国の選択が、あるいは指導者たちの選択がこの単純な分別を反映すれば、広島の教訓は生かされる。 世界はここ広島で永久に変わってしまったが、この街の子供たちは平和に日常を過ごしている。なんと貴重なことであろうか。これは守るに値し、すべての子供たちに広げていくに値する。これはわれわれが選択できる未来なのだ。 広島と長崎の将来は、核戦争の夜明けとしてでなく、道徳的な目覚めの契機の場として知られるようになるだろう。そうした未来をわれわれは選び取る。(了) ■ オバマ、ネオコンの証明 「DEEPLY JAPAN(2016.5.27)」より / (※mono.--前略、詳細はブログ記事で) / それはともかく、オバマの演説。全文がDaily Mailに載ってたので読んだ。 Text of Obama s speech at Hiroshima Peace Memorial Park http //www.dailymail.co.uk/wires/ap/article-3612791/Text-Obamas-speech-Hiroshima-Peace-Memorial-Park.html#ixzz49rv7ZHif 一読後の感想としては、学力優秀な高校生の作文のようだな、ですね。 広島に来て思うのは、人間を素晴らしいものにしている言語や技術といったものがこのような恐ろしいものを生みだすのだ、ということです。遺跡や何かの発掘物でもわかるように人類は昔から戦争してる、闘争してる。この闘争するというマインドセット(ものの考え方)を変えないと争いはなくならない。私たちは同じ人間なのです。 みたいな。 みたいなじゃなくて、基本構成はホントにこんなです。 で、その一方で、今日も今日とてアルヌスラ(アルカイダのシリア支部)はトルコの支援を受けてシリアになだれ込み、ウクライナのキエフ政権では狂ってるとしかいいようのないリーダーなる人の狂ってるとしかいいようのない言辞をみんなで賛美するという恐ろしい状況がある。 これらはみなオバマ政権の時間内で起きたことで、オバマ政権が別の方針を取ればこうはならなかったことですよ。 が、オバマの演説からは自分がそういう重要なポジションに立っているという認識がゼロ。 つまり、この作文は一人の人間として被爆者の悲しみを受け止めます、以上の意味はないということなんでしょう。 (※mono.--以下略、詳細はブログ記事で) .
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3263.html
アルビオン王国、サウスゴータ領内ウェストウッド村。 ある貴人の隠れ住むこの小村に、悲報が入った。 「ニューカッスルが、陥ちたと……では」 「おうよ、王党派の生き残りは皆殺しじゃあ! 陛下も皇太子も、お討ち死になさったとか……おいたわしや」 「将兵のいくらかは城門を出て決戦を挑んだって話だが、たったの300で数万の軍勢は退けられめぇよ……」 「そう……王党派が、全滅……」 この村にいたのは、アルビオンのテューダー王家の血を引くハーフエルフ、ティファニア(テファ)である。 いまや王家最後の生き残りだが、ハルケギニアの人々から忌み嫌われる、 恐るべきエルフの血が入っていることは、その長い耳からすぐに知れた。女王となることもできまい。 「ああ……私は、何のために生まれてきたの……? 村人たちはよくしてくれるけど、何をするでもなく長い一生をここで過ごし、 外の世界を見ることも、血族に出会うことも叶わずに……!」 テファは心優しい少女だったが、その心には『虚無』が育っていた。寂しさと憂愁が彼女を苛む。 「ああ、私にもっと力があれば……!! クロムウェルとやらに天の時が、天下の公論が味方していようとも、私ならば……?」 何かに導かれるように、テファは習い覚えた魔法『サモン・サーヴァント』を唱える。 メイジと運命を共にする、使い魔を召喚するコモン・マジックだ。 運命が、ある異世界の冥土から『彼』を選び、呼び寄せる。 戦乱の時代に相応しい、あの男を。 銀色のゲートから現れたのは、まるで蛮族のような恰好をした禿頭黒髪の巨漢だ。 異様な覇気が全身に漲っているが、年の頃は50代というところだろうか。脂肪と筋肉で肥満している。 契約が交わされ、その広く厚い胸には名も知れぬルーンが刻まれた。『虚無の使い魔』の印だ。 彼はテファから、この世界の話を数日かけてじっくり聞き出すと、 彼女を抱えあげて馬に乗り、北へ向かった。 ロンディニウムを避け、その北のハイランド地方へ。トロール・オグル・オークなど、凶暴な亜人の棲む辺境だ。 男の武勇は、超人的だった。特に騎射の技術に優れ、左右どちらの腕からでも自在に強弓を射ることができた。 また、冷酷で頭が鋭く切れ、人を挑発するのを好み、峻厳でありながら気前がよく、 己の価値観だけで生き抜く気概と能力があった。 それからわずか一ヶ月で、男の旗の下に集う蛮族・亜人の軍兵は万に達し、 山岳連なるハイランド地方は彼によって初めて統一された。 その勢力を恐れたクロムウェルは、彼をハイランドの太守に任命したが、もとより従う男ではない。 何より彼のもとには、ハーフエルフとは言え、王家の血を引くティファニアがいた。 彼女の後見人、『土くれのフーケ』ことマチルダ・オブ・サウスゴータも、盗んだ財宝を献じて配下に加わる。 アルビオンの貴族にもつながりを持ち始めたその男は、天下に鴻鵠の志を抱き、 精鋭騎馬軍団3万を従え、今まさに時宜を窺うばかりであった。 「俺の大地よ! 美しく厳しい北の大地が、気高く、勇猛果敢で、美しい種族を育てたのだ。 テファよ。この世界は六千年の誇りを忘れ、卑しい為政者どもが己の権力闘争に明け暮れておる。 そこに俺の天命が生じた。 俺はこの世で最強のこの戦士たちを駆り、中央へ、下の大地へ進まねばならん。 そして、ハルケギニアを北の色に塗りかえるのだ」 そして、およそ半年後。ブリミル降臨暦6243年、冬正月。ハイランドは吹雪であった。 「……トリステイン・ゲルマニア連合軍の主力は、以上の三ヶ所を含めアルビオン南部の大半を制圧! その数も5万を越す勢いであります! これに対し『レコン・キスタ』側も兵をかき集め、 ロンディニウムに至る全ての関所で厳戒態勢をとっているため、 我が軍の侵攻は極めて困難になったと思われます」 ハイランド南端の城では、連日軍議が開かれている。報告を聞いて、進言する者がいた。 「いいえ! 殿! 厳戒態勢とはいえ、軍は分散しております! 北より兵を進め、都の混乱を利用すれば、さほど難しくはありますまい! 急がねば、機会を逸しまする」 男は、その進言者をじろりと睨む。天の利とは、こういうものではない。 「自害せよ。野ねずみどもの乱に乗じよとは、死をもって恥じねばならん進言だ」 ほほほほ、と女の笑い声がした。大きすぎる胸に長い耳。テファだ。 「ティファニア様! 軍議の席ですぞ」 「先ほど、クロムウェルから救援要請の手紙が参りました。 ガリアに見放されたとはいえ、わざわざ呼び寄せて参るとは……くっ、くくっ」 テファは、実に愉快そうに、歪んだ笑いを浮かべる。 「この智能の浅い招きに、我らが乗らぬ手はありますまい!!」 それを聞くや、男は『にいっ』と笑う。これぞ天の時、天の利だ! 「ティファニアよ! お前に玉座を用意してやるぞ!!」 進軍だ!! ハイランドの全軍が歓声に包まれる。 「将軍、よくぞ来てくださった! 噂に違わぬ偉丈夫ぶり、心強いかぎりでございます」 ロンディニウム、ハヴィランド宮殿にて、クロムウェルと百官がハイランド軍を迎える。 いざという時の備えはしてあるが、男の放つ『暴』の臭いには、やはり緊張する。 ハイランド軍を率いる男は、表情を変えず、低い声でこう言った。 「クロムウェル。悪党には悪党の報いがある。 お前の頭から皮を剥ぎ取り、足からは一寸刻みに肉を削ぎ、長い時間をかけて死に至らせる。 そしてその男根を切り落として人目にさらし、苦と惨と悲をからめて地獄におとす!」 男は、呆然とするクロムウェルから皇帝の位を剥奪して虐殺し、 テューダー王家最後の生き残り・ハーフエルフのティファニアをアルビオンの女王に擁立。 同時にロンディニウムはハイランドの軍勢で満ちあふれた。 男はテファを腕に抱きかかえ、帯刀したまま玉座につく。 野放しにされた蛮兵や亜人により、ありとあらゆる略奪・陵辱が重ねられ、 ロンディニウムは無法の都と化した。 「国王・王族はもとより、貴族や豪商どもの建てた教会をも打ち毀し、金銀財宝の悉くを奪えい! それらは熔かしたのち、我が胸のものと同じ刻印を押して固めよ! 六千年続いたこのアルビオンの、いやハルケギニアの全てを、我が色に染め替えるのだ!」 反乱者はただちに粛清され、苛酷な拷問を加えられたのち、次々に首を刎ねられる。 あるいは生きながら大釜で煮殺され、百官の食卓に人肉がのぼる。 まさに、地獄であった。 その頃、ロサイスとサウスゴータの間で7万の軍勢を1騎で退けた男、張飛は死んだように爆睡していた。 ロンディニウムでも数日前から騒乱が起きているようだし、アルビオン全土の制圧は時間の問題だろう。 トリステイン・ゲルマニア連合軍にも、やや弛緩した空気が漂い始めた。 連合軍には、伝説の使い魔『ガンダールヴ』がいる。 その報は、すでにロンディニウムにも届いていた。議題は彼の話で持ちきりだ。 玉座に座る男は、瞑目したのち、激しく憤った。 「この痴れ狗どもぐぁーーーーーッ!! 戦に勝ち、勇者をなぶり殺し、美女を犯し、 無差別に金銀財宝を略奪するはなんのためかーーーーーーッ!!」 百官は、男の剣幕に恐れ戦く。 「天下を奪って天下にあるものが、敵を選ぶとは何事だーーーーーー!!」 そして、男は大きな火竜に跨り、自ら大軍を率いて連合軍の占領したロサイスへと攻め寄せる。 ハイランドの精鋭兵の前に、弛緩していた軍勢は再び総崩れとなる。 ルイズは大いびきをたてて眠り続ける張飛とともに、急いで脱出用のフネに逃れた。 フネに乗り遅れた者は、皆殺しにされる。暴虐の上に道をつくる、まさに魔王だ!! ルイズはその男の姿を、ちらりとだけ見た。 あれほどの兵を動かしながら、両腕は手綱から少しも動いていない。 戦場にあって、遠目には眠るがごとく、近寄ればおそらくは、目醒めし魔王のようであろう。 あるいは狂える獅子のごとくか! 男はしばしば止まり、その後ろをふり返っている。 「我が後方の敵は、ことごとく首を刈り取り、その首で塚を築けい! 戦場で董卓の名を聞けば、それだけで臓腑を吐いて死ぬようにだ!!」 あれが、『北の怪物』トウタクか!! (魔王編・完)